ユニリーバから学ぶ倉庫管理
こんにちは。
株式会社三協の山田です。
本日も無事に全ての出荷を終えることができました。
日曜日に出社いただいたスタッフの皆様に感謝申し上げます。
土曜日・日曜日・祝日なども配送可能な物流センターにはまだ空きがございます。
土日祝日の出荷で悩んでいるお客様はお気軽にご相談ください。
さて、私は読書が好きで、色んな書籍や企業事例などを勉強しながら何か倉庫管理に活かせないかなあと日々考えているのですが、ユニリーバという企業の事例が面白いと思いましたのでぜひ共有させていただきます。
今日のメルマガは、
「ユニリーバに学ぶ倉庫管理の方法」についてです。
失敗を超高速で繰り返す
ユニリーバという企業をご存じでしょうか?
LUX(ラックス)やDove(ダヴ)など、日本でもおなじみのブランドを展開する、世界有数の消費財メーカーです。
そんなユニリーバが、新製品の開発中に大きな問題に直面しました。
「高圧噴霧用のノズルが詰まり、洗剤の粒子が均一に出ない」
これは製品として致命的な欠陥です。
資金も人材も豊富なユニリーバは、世界中から数学者と流体力学の専門家を招集。数式とシミュレーションを駆使し、理論上“完璧な”ノズルデザインを導き出しました。
結果はどうなったと思いますか?
…残念ながら、失敗に終わりました。
理論上では正しいデザインのはずでしたが、現実にはノズルの詰まりは解消されず、粒子も不揃いのままでした。
その製品は諦められたのでしょうか?
いえ、最終的に問題を解決したのは、
流体力学とは無関係のチームでした。
彼らはノズルの「長さ」を調整し、「穴の大きさ」や「穴の位置」を少しづつ変えてテストを何度も繰り返しました。
そして449回の試作を重ね、
それまでよりも、はるかに効率の良いノズルを作り上げました。
最終的に出来上がったノズルはどんな数学者も全く予測できないような形状をしていたそうです。
この話、実は倉庫管理にも深く通じるところがあります。
華やかな理論や著名コンサルタントの言葉は、確かに美しく魅力的です。
しかし、現場で本当に使える仕組みを作るには、地道な試行錯誤と、
小さな改善の積み重ねが欠かせません。
当社の現場では、毎日およそ300人の従業員が倉庫管理を行っており、
「出荷管理の画面が見にくい」
「ピッキングリストの文字が小さい」
「伝票を貼る位置が人によってバラバラ」
「作業指示のパターンが多く、属人化している」
といった現場の声が日々共有され、改善されていきます。
ほんの小さな1%の改善を無数に繰り返すこと。
それが、「誤出荷ゼロ」「在庫差異ゼロ」といった高精度な物流を実現する道なのです。
ユニリーバのノズルの話が、みなさんの現場改善のヒントになれば幸いです。
物流に関するご相談がございましたら、ぜひ一度ご連絡ください。
また、当社では月1回の倉庫見学会を開催しております。実際の物流現場をご覧いただくことで、多くの参考になる情報を得られるはずです。ご興味のある方は、ぜひご参加ください。