消えた「プッチンプリン」とシステムのあるべき形

こんにちは。
株式会社三協の山田です。

金曜日の2月14日はバレンタインデーということで
スタッフからいくつかチョコレートを頂きました。
私はとても甘いものが好きで、特に生チョコには目がなくて(笑)
この土日に大好きなコーヒーを飲みながら頂きました。
365日配送可能な物流センターにはまだ空きがございますので土日祝日の出荷で悩んでいるお客様はお気軽にご相談ください。
甘いもの関連というところで、2024年の4月ごろから江崎グリコの人気商品の「プッチンプリン」が店頭から姿を消すという事件が起こっていました。
この原因とされているのが342億円を投じたと言われている基幹システム「SAP」の更新にともなう切り替え作業が原因とされています。
システムトラブルによって、システム上の在庫と実際の在庫数が不整合な状態が長引いたため、結局4か月以上経過した8月より出荷が再開される事態となりました。
今回は、「プッチンプリンの出荷停止で考えるべきシステム構築の方法」についてお話をさせていただきます。

現場で柔軟な対応が求められる日本では、欧米のパッケージソフトと相性が悪い

日本では、予定外のイレギュラー対応が発生したとしても、生産現場や物流側が臨機応変になんとか対応してきたという歴史があります。
すなわち、予定通りの業務だけを行えば良い欧米に対して日本では臨機応変な対応というものが仕事に組み込まれているというのが現状です。
臨機応変な対応をしようとすれば、カスタマイズというものが必要になるため、日本企業ではその企業独自のカスタマイズをつぎはぎでかなり加えています。

恐らくグリコさんでも、
「納入業者や輸送業者でトラブルで原材料が不足した場合」
「生産ラインの順序を変更して商品を生産した場合」
などの緊急対応時のカスタマイズをおこなっていたとされています。

ところが、パッケージソフトのシステム更改にともなって、
それらのカスタマイズ履歴とうまく整合性を取れず、今回の長期トラブルになったと言われています。
日本の有識者の中では、
「日本企業も欧米を見習い、予定外のイレギュラー対応をするべきではない」という声が多く上がっているようです。

つまり、業務をシンプルにしてそもそものパッケージソフトに仕事を合わせるべきであるという論調です。
もちろんこの論調にも一定の正当性はあるかと思います。
しかしながら、 機動的な販売施策や調達戦略によって、売上・利益を確保できることも事実 です。
また、「ジャストインタイム」などの自分たちの予定だけで企業活動をすることができる企業はごく一部という現実もあるでしょう。
私はそもそも、 「標準仕様を前提にしている欧米のパッケージソフトに多くのカスタマイズを入れるという構造に無理がある」と感じています。
改修を入れる海外のエンジニアやベンダーもそういった個別カスタマイズの専門家ではありません。
恐らくグリコさんの仕事をしてきた僅かなエンジニアやベンダーなどの関係者だけがその内情や業務プロセスを詳しく知っているだけではないでしょうか。
その結果、更新しようとしたらその経緯を知っている人がほとんどおらず、
今回の騒動になったというところでしょうか。(あくまで推測ですが)
では日本の業務をどのようにシステム化するべきでしょうか?
私は、「業務に合わせたシステムを最初から“カスタマイズ前提”で構築するべきである」と考えています。
ただし、カスタマイズなら良いわけではありません。
パッケージソフトを場当たり的にツギハギでカスタマイズするのではなく、 生産なら生産、物流なら物流の業務プロセスを専門的・体系的に理解している専門の企業に最初からカスタマイズ前提で構築してもらうことが効率的です。
私は40年以上物流を経験しています。
EC返品、海外出荷、オムニチャネルなど、 時代の変遷とともに、物流の形は変わっても、 システムの構造は変わっていません。
システムの土台として業務プロセスを当初からしっかり設計しておけば、 場当たり的なカスタマイズに陥ることなく、業務の変化にも計画的かつスムーズに対応できます。
その結果、システムをいたずらに複雑化させることなく、 堅牢でありながらカスタマイズしやすい最適なシステムができあがります。
物流システムの構築は、システム会社に相談すると高額になりがちですが、我々は物流企業のため非常にリーズナブルです。
ご興味がある方は一度ご連絡ください。
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記事の作成者

代表取締役

山田

現場一筋40年。従来の物流倉庫のスタイルを一掃し、社内にシステム開発室、デザイン室を開設。総合物流の効率化を図ると共に、ネットショップ物流に特化したSANKYO-ECを立ち上げる。 近年では自社倉庫だけで無く、倉庫をお持ちの企業様の物流改善まで手がけ、数ある物流倉庫の「誤出荷ゼロ」「在庫差異ゼロ」「入出庫遅延ゼロ」を実現。 著書に「誤出荷ゼロ!自社倉庫管理術」「EC物流改善メソッド」(幻冬舎)がある。